「会社員として、俺はこのままでいいのだろうか?」
現在の働き方に漠然とした不安を抱える会社員や、より高みを目指したいビジネスマンも多いはず。
そんな悩みを抱える会社員へ、
オススメしたい本がある。
その本とは「ブランド人になれ!」だ。
著者の田端さんは過去に、
「リクルート」
「livedoor」
「LINE」
「ZOZOTOWON」
など、幾多という一流企業で功績を残したプロ会社員である。
※なお、現在は独立した模様
結果を出し続けた田端さんの実体験に基づく、濃密な知見が詰まっている本だ。
「ブランド人になれ!」を読み、どうやったら会社という組織に依存しすぎずに生きていくかを考えていこう。
会社員はこれまで以上に自身でキャリア設計が必要
「パンクに生きろ。ワクワクして生きてみろ。」
そんな言葉が本を読み終わった僕の胸にはつき刺さった。
自分というブランドを築きあげ、もっと社会に価値を提供できる人間になりたい。
本のタイトル通り、ただの会社員が個人ブランドを築きあげ、会社の看板に頼らずに働く方法を説いた本である。
いままでの日本は終身雇用に年功序列といった、会社に依存する働き方が正解とされてきた。
現代では、その考えが少しずつ変化している。
自分という個人がビジネススキルを磨き、自分の市場価値を高める必要がある。
会社員が今までのように生温く会社に依存して働く時代は終わりを迎える。
個人ブランドを築きあげ、会社員は今まで以上に自身でキャリア設計する流れが訪れつつある。
では、具体的に会社員の市場価値を上げるために必要な七つのマインドセットを見てみよう。
汗水に価値はない
第一章では、会社員がブランド人となるための仕事をこなす基盤となる労働価値についてまとめてある。
会社員として、労働とは何か?
価値とは何か?をこの章では説いている。
『汗水に価値はない』
仕事のあるべき姿は「お客さまに喜びを与えること」
「他人に役に立つこと」だ。
よく「汗水たらして働いている人になんて無礼なことを言うのか」
「どれだけつらくて苦しいか考えてみろ」と文句を言う人がいる。
はっきり言おう。
汗水だとか、つらいだとか、苦しいだとかそれ自体には一切価値はない。
一言で言えば、「お客様を喜ばせること」、それだけがブランド人の仕事だ。
どんなに苦労したって汗や血や涙を流したって、誰も喜んでいなければ仕事でも何でもない。
ブランド人になれ! より
会社員のほとんどが「残業=頑張っている」と誤った解釈をしがち。
(僕もそうだった)
「残業する自分はこんなに頑張っているのに!」
と、上司や会社に苛立ちを覚える人も多い。
だがそれは、お客さんには全く関係のないことである。
僕はラーメンが好きだ。
だいたい週二回は食べる。
食べに行くときは、美味しいラーメンを食べたい。
もし仮に、店主が一週間スープの仕込みのために出汁を取り、
麺も自家製の手打ち麺で作る至福の一杯が
クソ不味かったとする。
落胆するだろう。
二度といかないだろう。
仕事における評価基準は、
お客さまの役に立てるかどうかだ。
「今日一日の自分の仕事は、誰を喜ばせたのか?
誰の役に立ったのか?
誰から感謝されたのか?」
ブランド人になれ! より
己の名をあげろ
第二章では、会社員がヘッドハンティングされるために、ブランド人として結果を出すために必要な行動を語っている。
社外でどれだけ成果を評価されるのか、社内の評価ばかり気にする会社員への警鐘を鳴らしている。
『売り上げよりもインパクト』
ブランド人への階段を一歩ずつ上がっている君は、「今月の売上目標、利益目標」などという強迫観念に胃を痛める必要なんてない。
会社は利益至上主義で君たちに激しくハッパをかけるかもしれないが、そんなものはブランド人個人にとっては、制約条件でしかないのだ。
上手くいなしておけばいい。
失敗したら超大ゴケ、成功すれば最低10年は人々の記憶に残るような大バクチをしたほうが、夢とロマンがあふれているではないか。
ブランド人になれ! より
会社の期待に答えるために、上司の顔色伺って会社のためになる結果を出す。
そうすれば上司も社長も株主だって喜ぶし、十分な社内評価だって得られる。
同じ会社員としてこの気持ちは痛いほど分かる。
プロジェクトが大ゴケして失敗しても、打ち首にあうこともない。
どんなにやらかしても死ぬことはない。
だから、会社員はノーリスクに近い状態で仕事ができる。
記録に残っても、その記録を忘れられたら何の価値もない。
記録よりも記憶に残る仕事をしよう。
人の記憶に強く残るような仕事をして、また一緒に働きたいと思われよう。
「どうせ働くなら、人々の記憶に爪痕を残し、ブランド人として伝説を作ってみないか。
人々の記憶にやきつくようなインパクトある仕事ができれば、利益はあとからついてくる。」
ブランド人になれ! より
会社なんて幻想
第三章では、会社という概念に会社員が立ち向かう行動を指南。
会社に頼るのではなく利用する。
会社員が立場的に厳しいことを受け入れた上で、ブランド人になるためにやるべきことを説いている。
『システムの歯車になるな。システムそのものを造れ。』
なぜ僕は、終身雇用クソくらえとばかりに次々と転職を繰り返してきたのか。
それは「システムの歯車」の一部になるなんて、まっぴらごめんだからだ。
君がブランド人として仕事をしていくならば、「ワクワク感を失い、システムの歯車になったら死んだも同然」と自覚してほしい。
ブランド人になれ! より
会社員は、会社の「歯車の一部」と揶揄される。
「歯車の一部」という揶揄に対する議論はさておき、歯車とは何か?
歯車とは、すでに会社がつくったシステム(仕組み)に右向け右を強制させられていることだ。
歯車の一部がいくら逆転しようとも、一部でしかないために何一つ抗えない。
「ウチの会社はこういうシステムだから仕方ない」
で、と抗えない場面はたくさん話を聞く。
ではどうするのか?
システム(仕組み)の歯車になるのではなく、システムを作るのだ。
システムを作ることは、この上なくクリエイティブで楽しい仕事だ。
「未開の荒野に乗りこみ、誰もつくったことのないシステム、誰も作ったことのない商品、誰も作ったことのないサービスをイチから作り上げる。
その仕事は、とてつもないワクワク感に満ちあふれているに違いない。ブランド人たるもの、荒野を目指せ!
ブランド人になれ! より
市場を支配しろ
はい、第四章。
だいぶ田端節のクセが強い。
ここからまた一段とクセが凄くなるのでご了承を。
この章は、会社員が市場(世の中で必要とされること)を知らずして、ブランド人になることは難しいと説明している。
自分がどうすれば市場を理解し、必要とされるブランド人になれるのか、具体的なノウハウが詰まっている章である。
『現地、現物、現場を体感せよ』
ブランド人にとって必要な嗅覚が、自分が物理的に対峙している生身の人間が放つ言語化されないインサイトを嗅ぎ取る力だとすれば、
武器となる視覚は、遠く離れた場所で起こった事象が言語化されたとき、その情報が正しいのか間違っているのか見極める「情報リテラシー」だ。
本当に必要な情報リテラシーとは、自分に直接に関係し、自分の長期の人生や、短期の生活に影響するような判断を、正しく行うため、判断材料を揃えるためにメディアに接する態度や技術のことを言うのだ。
眼の前の情報が正しいのか、間違っているのか、その目を養うために自分が真っ先に実験台になってしまおう。
君の情報リテラシーは、君が実際に感じた喜怒哀楽の総量、物理的に移動し、見聞きした体験の総量に比例して磨かれるだろう。
ブランド人になれ! より
情報が溢れかえる時代に、受動的に情報を受取るだけの会社員は非常にマズイ。
能動的に情報を取りにいき、自分で分析し、答えを出すことが重要だ。
「僕たちにとってトランプ大統領のニュースなんてどうだっていい。
安倍首相にとってトランプ大統領がどういう人間かという情報はは大切だろう。
ブランド人たるもの、常に、現地、現物、現場を体感しろ、そのことが’君の情報リテラシーをブランド化させる次元にまで高めるだろう。
ブランド人になれ! より
発信者たれ!
第五章ではブランド人の田端さん直伝、SNSを活用する戦略について。
ブランド人たる者、自らを発信しないでブランド力を構築することは難しい。
この章では、SNSという平等に与えられたツールを活用し、自身をブランド化する実践的な知識を吸収できる。
『炎上しない奴は燃えないゴミだ』
SNSには誰でも気軽に使える便利さがある一方、自分の発言がノーガード状態で世界にさらされる危険性もある。
使い方を間違えると、職や社会的立場を失うことにもなりかねない。
そのうえで、敢えてリスクを怖れずに言いたい。
「炎上上等」「炎上を怖れるな」と。
僕は散々燃えてきた。
しかし、それこそが僕の存在証明なのだ。
僕ほど、サラリーマンとして在職中のまま、SNSで炎上を繰り返し、それでも涼しい顔をして今も働いているサラリーマンはいるか?
つまらないタテマエなんてかなぐり捨てちまえ。いつの時代もルールや常識が正しいわけではない。
ブランド人になれ! より
SNSで発信することが、面倒くさかったり、恥ずかしい人も多い。
それに対し、田端さんはこう述べている。
「世界が何と言おうと、オレの意見はこうだ!」と恐れずに表明することからブランド人への道は拓ける。
さあ大いに燃えよう。
炎上しない人間など燃えないゴミだ。
ブランド人になれ! より
僕も恥ずかしがってないで、燃えよう。
真っ当な人間であれ
ふぅ。
第六章では、ブランド人たるもの、人から愛されるような人間味を兼ね備えている必要性を伝授。
『君はパンツを脱げるかい?』
相手の信頼を勝ち取るためには正直さが必要だ。
正直とは何か?
それは「パンツを脱げるか」ということだ。自分にとって不都合なことでも、相手にオープンにできることが正直さだ。
いざという場面でプライドを捨てられない奴を信頼することはできないのだ。
ブランド人になれ! より
「正直な人間」になれということだ。
人に対して、思いやりや気遣いを損得感情なしでやれる人が、「正直な人間」である。
自分のことばかりではなく、まず人のために尽力することが大事。
プライドなんか、必要なら、いつだって捨て、僕は土下座してみせる。
なぜならば、そんなことで僕の価値は1ミリも下がらないと自分で確信ができているから!
これこそがブランド人にとって、最高のプライドの持ち方だ。
ダサいプライドなどは、サッサと捨てろ。
さぁ今すぐここで、パンツを脱げ!
ブランド人になれ! より
たかがカネのために働くな
最後の第七章では、「ブランド人ならばお金のために働くな!」を説いている。
「たかがカネのためにオレは働かないぜ」と、
仕事にひたすらのめり込めば、
磁石に吸い付けられるように、カネが君のところへ飛んでくるようになるだろう。
ブランド人になれ! より
働く目的は個々人で様々ある。
多くの人は生活のために働く。
だから、生活のために働くという目的は一概に否定できない。
どんな目的で僕たちはよりよく働けるのか?
楽しくワクワクして仕事をしたい。
嫌な上司にヘコヘコ頭を下げるのではなく、自分から手を挙げ果敢に仕事へ挑戦したい。
そのためには、お金のために働くという目的を忘れ、お金以上の働くべき信念を持つ必要がある。
この仕事を通し、世の中にいる女性に美を届けたいし、笑顔を見たいという目的で励んでいる。
つまり、女性の笑顔見たさに僕は働いている。
(下心はないわけではない)
それが僕の信念だ。
また、キャリアコンサルタントとして、キャリアで悩む人を助けたい。
働く悩みを解消してあげたい。
そういうモチベーションで、お金にはならないけど、ブログをかき続けている。
カネというつまらない紙切れのために生きるな。
カネのために死ぬという、最強にダサすぎる最期は絶対に避けろ。
僕は声が嗄れるまで、何度でも呼びかけたい。
たかがカネのことで死ぬな。
ワクワクして生きろ。そうすればカネもついてくる!
ブランド人になれ! より
まとめ
①仕事のあるべき姿は「お客さまに喜びを与えること」
②記録よりも記憶に残る仕事をする
③システム(仕組み)の歯車になるのではなく、システムを作る
④能動的に情報を取りにいき、自分で分析し、答えを出すことが重要
⑤「世界が何と言おうと、オレの意見はこうだ!」と恐れずに表明すること
⑥自分のことばかりではなく、まず人のために尽力することが大事
⑦お金のために働くという目的を忘れ、お金以上の働くべき信念を持つ
会社員のビジネススキルを上げるために必要な、
七つのマインドセットをまとめた。
最後に、あとがきを紹介して筆を置きたい。
さぁ24時間ワクワクに満ちた砂かぶり席へ、今すぐ座席を移動しよう。
ビジネスマン個人がブランド化するのは、まだ「波の予兆」だ。
さぁ、乗ろうぜ、このビッグウェーブ!
幸運を祈る!
(ブランド人になれ! より)
以上。
今日はこんなところで。
−書き手−
キャリアコンサルタントのHARUKICHI.(@harukichi_macho)
↓ 紹介した「ブランド人になれ!」はこちら
〜「キャリログ。」では、キャリアコンサルタントが毎朝7時半にあなたのキャリアに役立つ情報お届けします〜
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