我を忘れて自分の仕事に完全に没頭することのできる働きびとは、
もっとも幸福である。
「幸福論」(カール・ヒルティ著)より引用
この言葉を知り、「働きがいがある仕事をしたい」と思い悩んだ時があった。
日々の”やらされる業務”に無気力となり、何のために働くのか分からない時、そう思い悩んだ。
この記事にも書いたが、人は面倒くさいことをやり続けると機械になる。
機械になってしまうと、働きがいもクソも関係なくなる。
だが、働きがいの本質が見つけるモノではなく、気づくモノだと知ると、仕事に対する姿勢が面白いほどに変わる。
一朝一夕で人の考えが変わるとは思えない。
しかし、日々の少しずつの積み重ねでしか、人は大きな変貌を遂げられない。
では、どうしたら”働きがい”に気づけるのか?
働きがいとは何なのか?
1日の3分の1以上は仕事で終わる。
通勤時間も考慮すると、1日の半分くらいの時間を仕事に費やしている。
これほど時間を費やせば、仕事内容が自分にとって楽しくないとしたら、本当に辛い。
“働きがい”など感じないだろう。
よく自己啓発本に登場する、
「一度きりの人生で嫌々働くのなんて辛くないの?辞ればいいじゃん!」の謳い文句を見る。
気持ちは分からなくないが、極論過ぎて冷めてしまう自分がいた。
この仕事が人生の目的だと考え、我を忘れて没頭できる仕事に出会えたら、なんて幸せなんだろうかと羨望した。
同じ仕事をしても、働きがいに個人差が生まれてしまうのは、なぜだろうか?
同じような仕事でも、働きがいがある人/ない人で分かれるのはなぜか?
それは、仕事への向きあい方に問題があるケースが多いようだった。
現場仕事をやっている50代の職人から、こんなことを言われたことがある。
世の中、楽しい仕事なんて10%もないよ。
つまらない仕事ばかりだよ。
だけどな、楽しそうに仕事をする奴はごまんといる。
奴らは、どんな仕事でも楽しむために、向き合ってんだ。
どうやったら楽しめるか考える奴らの手に掛かれば、つまらない仕事も楽しめるんだよ。
”働きがい”を持って楽しめるんだよ。
結局仕事は、楽しんだモン勝ちよ。
俺もその一人だ。
つまり、“働きがい”とは、自分が仕事にどう向きあい、どう楽しむかに気づくことなのだ。
それに気づけない限り、”働きがい”を手に入れるのは難しいようだ。
やらされた仕事に働きがいは生まれにくい
仕事には2種類あって、
「自分が決めてやる仕事」
「自分では決めれずにやらされる仕事」
がある。
前者は不思議と疲れずにゲームのようにおもしろい。
後者はだいたい疲れるしおもしろくない。
大半の人は命令されたり強要されるのが嫌いだと思う。
残念だが、サラリーマンの場合は「やらされる仕事」が8割くらいだと感じている。
やらされる仕事に、満身創痍になる人も多いだろう。
じゃあどうすれば、「やらされる仕事」に向き合って働きがいを獲得していけるのか?
人に言われたからやるではなく、自分がやるべき理由を考えて積極的にやるほかない。
その瞬間、自分が決めてやる仕事に变化し、働きがいが生まれる。
コピーをお願いされたり、資料作成をやらされるのではなく、自分からやる意識を持つ。
人からお願いされる前に、「この仕事、僕やりましょうか?」と行動したとする。
自ら手を挙げ決めた仕事は、働きがいがある。
手前味噌だが、僕の経験談でもある。
人にやらされる資料作成よりも、自ら進んでやった資料作成の方が面白い。
最終的な評価も、後者の自ら進んでやった方が高くなる。
後者の場合、自ら進んで行った仕事には「サプライズポイント」が加算され、高く評価される。
人からやらされる仕事には、お願いした側にも「やって当然」という感覚があるため、高い評価を得られない。
人は、他者から承認されると嬉しくなり、自己肯定感も高まる。
だから、「自分が決めてやる仕事」を考えることが肝心であり、それが働きがいへとつながる。
これからやる仕事は、全部、自分でやる仕事・やりたい仕事にしてしまいましょう!
ビジネスとは、自ら付加価値を生み出し、それをお客様に提供することです。
働きがいは生きがいにもつながる
人生の大半を「働く」に時間を費やす。
「働くこと=生きること」なのだろう。
もちろん、人生は仕事だけでは決まらないと、この記事に書いた。
多くの人と関わり共存して働き生きる。
働きがいを感じなければ、仕事はつまらないし人生がつまらないことも多い。
会社で過ごす時間に働きがいを感じなければ、人生の大半の生きがいを失うことになる。
まずは仕事に対し、自ら進んで取り組む姿勢を持ち、仕事への向き合い方を見直してみること。
そうすれば、きっと”働きがい”に気づき、人生が必ず充実するだろう。
働きがいが見つからないのは、その本質が、見つけるモノではなく気づくモノなのだろう。
以上。
今日はこんなところで。
−書き手−
キャリアコンサルタントのはるきち(@harukichi_macho)
参考書籍:「働きがい」の伝え方
〜「キャリログ。」では、高卒キャリアを歩んできたキャリアコンサルタントが毎朝7時半にあなたのキャリアに役立つ情報お届けします〜
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