無駄な努力したいですか?
「どうせ結果を出すなら、効率的な方法で結果を出したい。無駄な努力なんてしたくない。」
そう思うのが一般的かもしれない。
皮肉にも、この男は何事もなかったように人の努力をあざ笑う。
最初から無駄だと思っている努力、しないほうがマシなのか。
本当に”無駄な努力”は存在するのか?
努力は報われると限らないが、報われた人は努力している
「努力は報われる。」
小学生の吹奏楽クラブに入った時、顧問の先生に教わった。
だが、こうして大人になれば、いわずもがな。
「報われる努力の方が圧倒的に少ない」
さもありなんと思う。
勉強、恋愛、仕事でも、自分なりに努力したであろうはずが、ことごとく結果が出ない。
そんな日が続くときが誰しもある。
結果が出ないことが続くと、努力すること自体を諦める。
結果が出ず、諦めた努力は無駄だと考える人もいる。
僕が信頼する、とあるジムの会長はこんなことを教えてくれた。
確かに。
努力が報われるかわからんけど、報われた人は皆努力している。
職場に東大卒の先輩がいる。
「学生時代、努力して勉強したんですか?」と聞くと、「ちょっと勉強したよ。」と答えた。
そこで、「じゃあ、受験生時代、一日どのくらい勉強してたんですか?」と聞いた。
その答えは、「一日16時間くらいかな。それを高2の夏から、500日くらい。」
単純計算で、この人は16時間×500日=8000時間、勉強していた。
圧倒的な努力をしていた。
これを「ちょっと勉強したよ」と、本人はあまり努力だと思っていないことに衝撃を受けた。
世の中、努力が報われないことはあっても、報われた人はすべからず努力しているのだろう。
8割の無駄な努力が結果に結びつくことだってある
僕は昔、声高らかに「2割の重要な行動が、8割の結果を生む」と話した。
企業活動における売上は、全体の2割を占める売れ筋商品が、8割の売上を生む事実を転用した言葉だ。(これをパレートの法則という)
詳しくはこの記事にまとめてある。
では、残りの8割の行動は”無駄な努力”か?
それは無駄でないと、ロングテールが説明してくれる。
ロングテール戦略とは、「少数の人気商品に頼るのではなく、その他大勢のニッチな売れない商品の販売量を積み重ねることで、全体の売上げを確保する」という理論です。
これを取り入れている企業が、AmazonというECサイトを運営している会社だ。
僕もよくお世話になっている、ネット通販サービスを提供している会社。
ロングテールを図に表すとこのようになる。
ロングテール現象<システムの活用<Web教材<木暮仁より引用
Amazonでは、このロングテールにより、莫大な売上をあげている。
80%のあまり売れない商品によって、
20%の人気商品が支えられ、売上を伸ばし続けている。
一見、売れてない商品はやめて、2割の商品だけに絞ればいいと考えてしまう。
だが面白いことに、それを行うと人気だった2割のうち、何割かが売れなくなるという。
たとえば、回転寿司のネタが100種類あった店が、人気のネタ20種類だけになったとしよう。
僕が大好きな”納豆巻”が、間違いなく消える。
今日はもう1皿食べたかったけど、 ”納豆巻”ないなら、お会計しようと思う。
もはや、別の店でお寿司を食べたいとすら思う。
このように、ロングテールで顧客(僕)を離さずに売上を伸ばす事例が、山ほどあるのだろう。
物事に対する努力も同じかもしれない。
高校球児は、仲間と大好きな野球で甲子園を目指すため、努力する。
その努力している彼らのほとんどが、スタンドを盛りあげ応援している。
甲子園では、200人の部員の内、18人しかベンチ入りできない。(強豪の場合)
残りの8割以上はスタンドだ。
慶應義塾にしか作れないアルプススタンド - 房総球奏考より引用
「野球」をしたいのに、スタンドメンバーは「応援」をしている。
「応援」を頑張っても、自分の野球をする出番はこないのにだ。
これを、”無駄な努力”だと思って手を抜いたらどうなるか。
スタンドに応援する高校球児がいなくなったらどうなるか。
https://twitter.com/kbyan3095/status/896004186998841346より引用
観客にとって、甲子園がつまらないものになる。
もちろん選手にとってもだ。
甲子園を支えているのは、紛れもなくスタンドメンバー。
8割以上の熱い声援と汗、それが甲子園という舞台を完成させている。
だから、”無駄な努力”など存在しない。
8割の無駄と思えることは、必ず結果に結びついている。
”無駄な努力はない”のだろう。
努力のロングテールを知れば、何事にも手を抜かなくなる
”無駄な努力”がないことはわかった。
では、無駄だと思う努力でも、頑張り続けるにはどうすればよいか?
拷問じみた、掘った穴を埋める作業をやらされた時、どう対処するか。
先ほど”ロングテール”を理解し、無駄だと思う8割のことは、実は必要だと気づいた。
これはつまり、努力にも”ロングテール”が存在しているのかもしれない。
努力が報われるまでを、期間で表すとする。
例えば、100日で報われる努力がある。
この努力は、残念ながら80日を過ぎてから少しずつ報われる努力だ。
80日の間は、ほぼ報われない。
図に表すとこうなる。
80日過ぎるまでは、15%しか報われない。
だが、80日過ぎて、100日努力を継続できれば、100%報われる。
こんな努力だったら、頑張って100日は継続しようと思える。
日常では、努力が報われる日がわからない。
だが、必ず報われ始める変化点がくるはず。
それがくるまで、じっとこらえて継続して努力するしかない。
結果がでなくて、自信や才能を失くすときもある。
でも、継続しよう。
努力する人を、ロック・リーは応援してくれる。
報われない努力があるとすれば、まだ報われていないだけ。
継続が足りていない、だけかもしれない。
「報われる期間が必ずくる」と信じよう。
それまでは、じっとこらえて耐え抜くしかない。
ゾロのように耐え抜くしかない。
そう思えれば、結果が出るまで”何事にも手を抜かなくなる”。
みんなの努力が、報われる日は絶対にくる。
まとめ
本日は「ロングテールを知れば、無駄な努力は何一つないと気づき、何事にも手を抜かなくなる」という記事でした。
<今日のまとめ>
・努力が報われないことはあっても、報われた人はすべからず努力している・
・無駄な努力など存在しない。
8割の無駄と思えることは、必ず結果に結びついている。
・報われない努力があるとするならば、まだ報われていないだけ。
そう考えれば、”何事にも手を抜かなくなる”。
「報われるまで書き続けよう。」
自分も、そう思いながら書きました。
手を抜かずに。
お互い、がんばろう。
以上。
今日はこんなところで。
−書き手−
キャリアコンサルタントのはるきち(@harukichi_macho)
〜「キャリログ。」では、高卒キャリアを歩んできたキャリアコンサルタントが毎朝7時に朝刊をお届けします〜
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