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ビートたけしの若い頃に学ぶ「夢を叶えたごく一握りの人にスポットライトを当てるな」

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Netflix映画「浅草キッド」

 

「夢や目標を叶えて大成功したい!」

 

夢を追いかける人にぶっ刺さる映画を見てしまった。

 

Netflix映画「浅草キッド」です。

youtu.be

 

内容は「ビートたけし」の下積み時代。

 

大御所ビートたけしがフランス座という浅草の演技場での下積みを描き、世の中の酸いも甘いも噛み分ける物語。

 

当時のビートたけしの師匠が「芸人だバカヤロー」というシーンに目頭が熱くなります。

 

ビートたけしの口癖「バカヤロー」も師匠からの受け売りだったということです。

 

「ビートたけし」がどんだけすげぇ人か調べたらこんな感じでした。

・1980年から漫才ブームを引き起こしお笑いビッグ3の1人

(お笑いビッグ3=明石家さんま、タモリ、ビートたけし)

・漫才を通して数々の毒舌標語を残し、「赤信号、みんなで渡れば怖くない」もそのウチの一つ

・映画監督として国際的な賞を総なめ(カンヌ、ヴェネツィアなど)

・ブガッティヴェイロンを愛車に(価格は2億)

・フライデーの編集部に妻と子供の写真を撮られてキレて暴力事件を起こし逮捕されるが復活

 

ぶっ飛んでいる経歴じゃねぇか。。

さて、現代では人の生き方、働き方は多種多様となりました。

 

正社員で働くもよし、フリーターをしながら夢を追うのもよし、フリーランスで好きを仕事にするのもよし。何でもアリの時代。モハメド・アリ。

 

そんな時代だからこそ、成功者ビートたけしの過去に学ぶ昭和の夢の叶え方や考え方が参考になります。

 

 

現代を生きる若者の課題

インターネットが普及し、情報社会となりました。

仕事も昔のように会社に囚われることなく働ける幅が広がりました。

 

副業やフリーランスなんて考え方、昭和には存在しませんでしたね。

 

現代の若者はデジタルネイティブと言われ、生まれたときからインターネットやSNS、スマホと共に育ちました。

 

誰でも情報を集めることが容易になり、世界の反対側で起きたできごとが瞬時にいつでも知れます。

 

情報量が爆発的に増えたことで、情報を得て様々な選択肢が増えました。

 

YouTuberみたいな職業が出現したり、自分の歌をTiktokにアップして爆発的にヒットしたり、「夢」が実現しやすい環境が昔に比べ格段に増えました。

 

そんな現代の「夢」への在り方に言及する「ビートたけし」の言葉が、夢を実現したい人に響きます。

 

厳しい時代を生き抜き、色々な経験を重ねてきた「ビートたけし」。

 

彼だからこそ語れる言葉、想い、経験が現代の我々若い世代に響くと思います。

 

ビートたけしが考える清貧という価値観

今の社会は、夢を持てとか、自分らしさを生かせとか、

やたらとそういうことを子どもたちに強調する。

道徳の授業もそうらしい。

夢に向かって努力することが生きる喜びになる、なんて書いてある。

貧乏だった時代には、そんなこといわなかった。

「清貧」が、あの時代の道徳だったはずだ。

 「ビートたけしの夢を叶えること」についての言及インタビューより

 

最近の道徳の教科書に「清貧」なんて言葉は見つりませんよね。

 

「清貧」とは「無理に富を求めようとはせず、行いが清らかで貧しい生活に安んじている」こと。

 

清貧の考えの元、当時の戦時中では「日の丸弁当」がご馳走だった。

「これがご馳走だったのか…」と仰天する。

 

↓日の丸弁当

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清く貧しく美しくなんてのは、今どきの若い人だけでなく、世間では考えにくいですよね。

 

節約とか節制なんて言葉もあまり見かけなくなったし、環境配慮や事業の持続性のためにむしろコストをかけることだってある。

 

時代が変われば、道徳は変わるということです。

 

だけど今の人類が置かれた立場を考えれば、

むしろ夢をかなえようなんてことより、清貧の方が大事なんじゃないの、と思う。

人間がじゃんじゃんエネルギーを消費して、地球の平均気温がじわじわ上がって、

近頃は異常気象が当たり前になってしまった。

5月に台風が来たり、気温が30度を超えたりしても、

今じゃ誰もたいして驚かない。

「ビートたけしの夢を叶えること」についての言及インタビューより

 

地球上で起きている問題の大半は、人間があまりにもエネルギーや資源、食糧を無駄遣いしている事実が原因だという。

 

消費のための消費に拍車がかってこの流れは止まらない。

より便利に、より快適に、生きれるように文明の進化は止まらないから。

 

今より不便な生活、不自由がつきまとうのはみんな嫌だ。

明日から洗濯機を使わず、手洗いで洗濯しなさいと言われたら発狂します。

 

昔の常識が今の非常識になっているけど、「清貧」という価値観で生活を見つめ直すと少しは自身がいかに幸せな環境で生きているかに気づきます。

 

夢を持つことが目的になってないか?

夢を抱けっていうのは、前向きに生きろってことなんだろう。

夢がかなうと信じて、一所懸命に勉強したり、スポーツに打ち込めってことだ。

子どもの鼻先に夢という名のニンジンをぶら下げているわけだ。

だけど、夢を持てば、誰もがスポーツ選手になったり、

大金持ちになれるわけじゃない。

夢に向かって頑張っていた子どもが、

挫折してフリーターになっても、なんとか喰っていける世の中だから、

夢を追いかけろなんて無責任なことがいえる。

「ビートたけしの夢を叶えること」についての言及インタビューより

 

現実を突きつけるような言葉ですが、紛れもない事実ですよね。

 

「夢や目標を持ち、やりたいことを見つけなさい」と学校で教わり、何かしらの夢や目標を強制的にとりあえず考えされられます。。

 

ですがほとんどの人が夢や目標を持つことが目的化してると思うんです。

 

夢や目標は持つことが目的じゃない。叶えるためにやる。

 

「一握りの人が夢や目標を実現しているんだ、それを忘れるな」というメッセージが伝わってきます。

 

夢を叶えたごく一握りの人にスポットライトを当てるな

「飢え」というものを体験した世代はもうほとんどいなくなった。

昔はそんなに甘くなかった。

夢を叶えた、ごく一握りの人にスポットライトをあてて、夢を見ろと煽る。

ちゃんとした職業に就けなければ、

路頭に迷うんじゃないかって親は心配したものだし、

実際そういうことはいくらでもあった。

そういう時代には、誰も夢を持てなんていわなかった。

というより、うっかり夢を語ろうものなら、親に叱られたものだ。

「ビートたけしの夢を叶えること」についての言及インタビューより

 

いつの時代も目に見える成功の影には、幾度と重なる失敗や挫折、過程が隠されています。

 

たとえば、成功した事例が詰め込まれている「ビジネス書」を何冊買っても、実際に成功した人は見たことがありません。

 

だからビジネス書は売れ続けるのでしょう。

 

成功した人の話を鵜呑みにするのではなく、その背景に隠された幾千もの失敗した事例から学ぶ方が遥かに成功確率を高める気がします。

 

本当に頑張るやつは勝手に頑張る

本当にやりたいことがあって、頑張っている奴を否定するつもりはない。

成功しようがしまいが、それがそいつのやりたいことであれば、思う存分にやればいい。

だいたいそういう人間は、夢を持てなんていわれなくてもやり遂げる。

夢を追いかけるといえば聞こえはいいけれど、それはつまり輝ける明日のために今日を犠牲にするということだ。

本当のことをいえば、人も羨むその「輝ける明日」なんてものは、

いつまで経ってもやってこないというのに。

「ビートたけしの夢を叶えること」についての言及インタビューより

 

「人が本当に生きられるのは、今という時間しかない」

 

その今を10年後、20年後のために使うのも一つの正解。

 

ですが「今を大事に生きること」、これも同じくらい大切なことでしょう。

 

慎ましく生きても、人生の大切な喜びはすべて味わえる

まだ遊びたい盛りの子どもを塾に通わせて、受験勉強ばかりさせるから、

大学に合格したとたんに何をすればいいのかわからなくなる。

夢なんてかなえなくても、この世に生まれて、

生きて、死んでいくだけで、人生は大成功だ。

俺は心の底からそう思っている。

どんなに高いワインより、喉が渇いたときの一杯の冷たい水の方が旨い。

お袋が握ってくれたオニギリより旨いものはない。

贅沢と幸福は別物だ。

人生はそういう風にできている。

「ビートたけしの夢を叶えること」についての言及インタビューより

 

ビートたけしさんが最も伝えたいこと。

それは。

 

「夢なんてかなえなくても、この世に生まれて、生きて、死んでいくだけで、人生は大成功」ということ。

 

その通りだと思います。

幸せはなるものではなく、気づくものなんだと。

 

仕事の後、風呂に入り疲れを癒やし、風呂上がりにビールを飲めば幸せを感じます。

 

陽のあたる空の下、暖かな風が顔を包まれたら幸せを感じます。

 

深夜に好きな本をソファに寝そべってNetflixを見てウトウトして寝てしまった。

幸せじゃないですか。

 

きっと、慎ましく生きても、人生の大切な喜びはすべて味わえるんです。

 

そんな事を考えながらビートたけし「浅草キッド」を聴くと、沁みます。

youtu.be

 

以上。

今日はこんなところで。 

 

−書き手−

キャリアコンサルタント:春木道洋(@harukichi_macho)