仕事術って多種多様なモノがあるけど、何学べばいいかよく分かんないですよね。
私もビジネス書を漁るほど読んで、数撃ちゃ当たると仕事術を磨いた時期があるはるきです。
軽く百冊は巷のビジネス書は読んだんすけどね。
中には「秒速で億を稼ぐ成功ノウハウ」や「2秒で女を落とす悪魔的な話術」など、本気で信じて目を輝かせて読んでいた時期もありました。
全然稼げずモテもせず、秒速でブックオフで売って漫画「刃牙」を買って強くなりたいと帰りました。範馬勇次郎になりたい。
さて、ビジネス書を百冊も読むと、正直書いてあることって似たりよったりだと気づきます。
「仕事ができる人は即レス」
「論理的思考はビジネスマンにとって大切」
「髪型を整えて額を見せると仕事が上手くいきます」
上記のようなことが書いてあったんですよ。
最後の「額を見せると仕事が上手くいきます」なんて「迷信かよw」って感じ。
私も小手先の仕事術は幾千と学んだけども、実際に身になるのって数えるくらい。
結局、根本にある「考え方の土台」を学ばないことには仕事術が活きてこないと後で気づきました。
本日は仕事術を学ぶ上で考え方の土台となる、「バックキャスト・フォアキャスト思考」をお伝えします。
- バックキャスト・フォアキャスト思考とは?
- バックキャスト・フォアキャスト思考の違い
- なぜバックキャスト・フォアキャスト思考が必要なのか?
- バックキャスト・フォアキャスト思考を支える5W2Hとマイルストーン
バックキャスト・フォアキャスト思考とは?
未来を起点として現在を考える「バックキャスト」、現在を起点として未来を考える「フォアキャスト」という思考法があります。
概念図は以下の通りです。
●「バックキャスト」は、未来の目標や状況を想定しそこから現在に戻って何をすればよいかを考える思考法。
●「フォアキャスト」は、現在や過去のデータから未来を予測する思考法
以前、こんなツイートをしたところ複数の方々に共感頂けました。
「バックキャスト(逆算思考)」と「フォーキャスト(順算思考)」について。「バックキャスト」未来の目標や状況を想定し、そこから現在に戻って何をすればよいかを考える思考法で企画提案によく使う。「フォーキャスト」現在や過去のデータから未来を予測する方法でトラブル解決によく使う。覚えて損なし
— はるき。 (@harukichi_macho) 2021年6月23日
つまり、それだけ仕事をする上で大切な概念なんじゃないかと。
もう少し具体的に考えていきます。
例えば、会社に入社して社会人としてのキャリアアップを考えるとします。
「フォアキャスト」では、現在の仕事への興味やスキルから、転職や社内での異動希望などを考えることになるでしょう。
「バックキャスト」では、将来のやりたい仕事のために逆算して何をすべきか考えることになります。
フォアキャスト思考だけでは未来を予想できません。
将来を想像し、それを実現するために今何をするかを考える必要があるからです。
それゆえバックキャスト思考も仕事をする上でとっても重要となります。
もう一つ具体例を出します。
会社で行われる会議では、バックキャスト・フォアキャストどちらか一方、あるいは両方の考え方をかけ合わせて議論が進みます。
アイデアを出すブレストなども未来の仕事(バッグキャスト)、あるいは現在抱えている仕事の解決(フォアキャスト)を目的として議論されるからです。
全ての仕事は、バックキャスト・フォアキャストの考えに基づいて、ビジネスは円滑に進められているのです。
バックキャスト・フォアキャスト思考の違い
では、バックキャストとフォアキャストをどのように使い分ければいいのでしょうか?
そもそもどのようなメリット・デメリットがあるか図でまとめました。
この考え方をどのような場面で有効に活用できるか?
主に以下のような仕事でそれぞれ役立ちます。
●バックキャスト思考が役立つ仕事
- 数年先の長期プロジェクト
- 予定が決まっていない不確実な仕事
- 企画会議
- 提案/報告業務
バックキャスト思考ができると「未来の課題構築力」が備わります。
未来を考え、何を課題とするべきかの構築技術を保有することができ、新しい取り組みには必ず助けを求められるシーンが増えます。
●フォアキャスト思考が役立つ仕事
- 1年以内の短期プロジェクト
- 予定が決まっている確実な仕事
- トラブル解決
- ルーチンワークの改善
フォアキャスト思考では「現状・過去の課題発見力」を身につけることができます。
現状データから何が課題となっているか、仕事を円滑に進めるためのピースを素早く見つける力がつき、緊急トラブルにも柔軟に対応できる臨機応変さに自信がつきます。
なぜバックキャスト・フォアキャスト思考が必要なのか?
仕事には概ね2種類しか、この世に存在しないと言われています。
①未来の課題を解決・創造する仕事
②過去・現在に対する問題を解決・創造する仕事
この2つです。
社会に出て働き、目の前にある仕事というのは未来の課題を解決する仕事か、あるいは過去・現在に発生している問題を解決する仕事になります。
未来の課題を解決する仕事は、バックキャスト思考がないことには目標達成の精度が上がりません。
なぜなら、課題をどうやって解決すべきか考える力がなければ、すべての仕事が水の泡になってしまうからです。
逆にフォアキャスト思考がないと、過去・現在に発生した問題をうまく解決することができません。
現状の分析ができなければ、誤った解決方法で仕事を進めてしまい、頓挫してしまうからです。
では、どうすればバックキャスト・フォアキャスト思考を上手に身につけることができるのか?
バックキャスト・フォアキャスト思考を支える5W2Hとマイルストーン
バックキャスト・フォアキャスト思考を支える、「タイムマネジメント」という概念が重要になっていきます。
カッコつけて横文字使いましたが、要するに「時間管理」です。
両方の考え方に共通するのは、「いつまでにやる必要があるか」をまず決める必要があります。
人は、期限がない仕事はいつまで経ってもやらない習性があります。
したがってまず仕事のバックキャスト・フォアキャスト思考をうまく活用するために、「いつまでに(When)」を決めましょう。
次に、仕事内容を具体的に見える化するために5W2Hに沿い、残りの内容も確認しておきましょう。
「5W2H」とは、以下のことです。
What(何を)
Why(なぜ)
Who(誰が)
When(いつ)
Where(どこで)
How(どうやって)
How lomg(どのくらいの期間で)
仕事内容が見える化したら、後はゴールの「何を(What)達成するか」に向けて、「マイルストーン」を策定していきましょう。
マイルストーンとは、中間目標のことであり、最終的なゴールに向かって必要な通過点となります。
たとえば、体重を10kg落としたいバッグキャストはこうなります。
60kgまで体重を落とすということは、途中で「67・64・61kg」を必ず通過します。
そこをいつまでに通過するべきか、マイルストーン(中間目標)を立てて管理するのです。
逆に体重を10kg増やしたいフォアキャストはこうなります。
ゴールが同じ10kgと設定しているため、バッグキャストと同じように見えます。
実際は、前述のバックキャスト・フォアキャスト比較で表した通り、フォアキャストの「10kg太る」方が難易度は低くなります。
想像してみてください。
「太るには食べればいい」という簡単な解決策で済みます。
ですが、痩せるにはいかがでしょうか?
「食べない・運動をしてカロリーを消費する」必要があります。
しかも人間の3大欲求の食欲と戦わなくてはいけません。
運動嫌いな人もいれば、食べることを我慢できない人もいるでしょう。
ダイエット一つとっても、バッグキャスト思考は難しいなぁと伝わったかと思います。
逆に色々なあの手この手を使えるメリットもあるので、奥が深いなぁと日々私も感じます。
流石にこの記事を読んだ次の日から、バックキャスト・フォアキャスト思考を完璧に実践するのは難しいかと思います。
何度も繰り返し実践し、体に覚え込ませることができたら非常に役に立つ考え方なのでぜひ継続してみてください。
以上。
今日はこんなところで。
−書き手−
キャリアコンサルタントのはるき(@harukichi_macho)
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